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小児ワクチンについて

 

小児のワクチン接種について

当院の小児科では各種感染症を予防するワクチンを種類豊富に取り揃えており、随時接種を実施いたしております。
ワクチン接種は病気を未然に防ぎ、重症化を防ぐための大切な取り組みです。
特に乳幼児期のお子さんを持つ保護者の皆さんは接種スケジュールを正しくご理解の上、計画的な接種をご検討ください。

予防接種を受ける意義-

もともと人体には「免疫」と呼ばれる病原菌と戦う能力が備わっています。
体内に入り込んできた病原体を弱毒化し、病気の発症そのものを防ぐだけでなく、過去に経験したウイルスや菌に対してはその戦い方を記憶し、再び罹患した際には即座に臨戦態勢を整えて発症を予防したり症状を緩和させたりすることができます。
ワクチンはまさにこの免疫システムを利用した予防法であり、「病気の重症化を防ぐ」という意味ではとても重要な取り組みと考えられています。
特にまだ免疫力の低い低年齢のお子さんたちに対しては、集団感染の予防や病気の重篤化や深刻な後遺症を防ぐことを主な目的として計画的なワクチン接種を行うことが推奨されています。

ワクチンの仕組みとその種類

多くのワクチンはさまざまな感染症を引き起こすウイルスや細菌の一部を取り出し、無毒化して精製・加工して作られています。
病原性(毒性)は非常に弱く作られているため、小さなお子さんの体にも安心して取り込むことができます。
通常、予防接種で用いられるワクチンには、以下の3種類があります。

生ワクチン

病原性(毒性)を弱めた生きた病原体を直接体内に入れることで、発症したときと同等の強い免疫がつくと考えられています。
接種後、数週間は発熱や発疹等の軽い症状が現れるケースもあります。

不活化ワクチン

病原性(毒性)を無くした細菌やウイルスの一部を利用して作られるワクチンです。
生きた病原体が投与される生ワクチンと比べると免疫がつきにくいため、複数回に分けての接種が必要となります。
不活化ワクチンの中には、細菌の毒素(トキシン)を取り出し無毒化したトキソイドと呼ばれるものもあります。

トキソイド(例)
  • ジフテリア
  • 破傷風ワクチン

mRNAワクチン

ウイルスを構成しているタンパク質の遺伝子情報の一部を体内に投与し、その情報を設計図として抗体を作らせ免疫を獲得させるワクチンです。
従来のワクチンのように弱毒化したウイルスや菌そのものを扱う必要がないため、開発スピードや製造面において利点が多く、今後の進化が期待されています。

  • 新型コロナワクチン

正しい知識を持って、無理のない接種スケジュールを組み立てましょう

ワクチン接種にあたっては、お子さんの年齢や月齢に応じて接種間隔や接種回数などの条件を満たすことが必須となります。
公費助成の対象となるワクチンも数多くあるため、保護者の皆さんの正しい理解と無理のない接種計画が求められます。
特に乳幼児期はさまざまな病気にかかりやすい時期と重なるため、必要とされるワクチンの種類や接種回数も大変複雑となります。
誤った理解や混乱を招かないためにも、余裕を持ったプラン作りが大切となります。

予防接種推奨スケジュールについて詳しくはこちら

公費で接種できるワクチン(無料)

以下については各自治体等で公費負担されるワクチンとなるため、接種対象となるお子さんは無料でお受けいただけます。
ただし、接種可能期間や対象年齢を過ぎてしまうと任意接種(有料)となるためご注意ください。

Hibワクチン(ヘモフィルス・インフルエンザ菌b型)
予防できる
感染症
Hib(ヒブ)感染症(細菌性髄膜炎・喉頭蓋炎等)
標準的な
接種時期
  • 初回接種は生後2~7ヶ月
  • 27~56日の間隔をおいて3回
  • 初回接種の3回目終了後、7~13ヵ月後に追加接種が必要(初回接種の時期により接種回数が変動します)
接種回数 計4回
予診票はこちら
小児用肺炎球菌ワクチン(プレベナー)
予防できる
感染症
小児の肺炎球菌感染症(細菌性髄膜炎・敗血症・肺炎等
標準的な
接種時期
  • 初回接種は生後2~7ヵ月
  • 27日以上の間隔をおいて3回
  • 生後12~15ヵ月の間に初回接種の3回目終了後60日以上の間隔をおいて1回接種
接種回数 計4回
B型肝炎
予防できる
感染症
B型肝炎
標準的な
接種時期
  • 初回接種は生後2ヵ月
  • 2回目は生後3ヵ月
  • 3回目は生後7~8ヵ月に接種
接種回数 計3回
ロタウイルスワクチン
予防できる
感染症
感染性胃腸炎(ロタウイルス)
標準的な
接種時期
  • 初回接種は生後2ヵ月~15週未満2回目以降は27日以上の間隔をあけて接種
※生後24週まではロタリックス 生後32週はロタテック
接種回数 ロタリックス2回
ロタテック3回
四種混合ワクチン
予防できる
感染症
ジフテリア・百日咳・破傷風・ポリオ
標準的な
接種時期
  • 第1期:初回接種は生後2~12ヵ月の間に20~56日の間隔をあけて3回
  • 追加接種は初回接種3回目終了後、6ヵ月以上の間隔をあけて1回接種
  • 第2期:11~12歳の間に二種混合ワクチンを1回接種
接種回数 第1期:4回
第2期:1回
BCG
予防できる
感染症
結核
標準的な
接種時期
生後3~12ヶ月未満(生後5~8ヵ月の間の接種を推奨)
接種回数 1回
麻しん・風しん混合ワクチン(MR)
予防できる
感染症
麻しん・風しん
標準的な
接種時期
  • 第1期:1~2歳未満に1回接種
  • 第2期:5~7歳未満で小学校就学前の1年間に1回接種
接種回数 計2回
水痘(みずぼうそう)ワクチン
予防できる
感染症
水痘(みずぼうそう)
標準的な
接種時期
  • 初回接種は生後12~15ヵ月
  • 2回目接種は1回目接種から3ヵ月以上の間隔をおいて接種
接種回数 計2回
日本脳炎ワクチン
予防できる
感染症
日本脳炎
標準的な
接種時期
  • 第1期:初回接種は3~4歳の期間に6~28日の間隔をおいて2回
  • 追加接種は初回接種の2回目終了後、約1年の間隔をおいて1回
  • 第2期:9~12歳の間に1回接種
接種回数 計4回
二種混合(DT)ワクチン
予防できる
感染症
ジフテリア・破傷風
標準的な
接種時期
11~12歳
※三種混合ワクチンへの変更は自費となります。
接種回数 計1回
HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチン
予防できる
感染症
HPV感染症(子宮頸がん)
標準的な
接種時期
小学6年生~高1生/3種類のワクチン(2価・4価・9価)があり、このうちの2価と4価については公費での接種が可能
※それぞれ接種スケジュールが異なるため注意
  • 2価:中学1年生の間に1ヵ月の間隔をおいて2回接種後、1回目の接種から6ヵ月の間隔を空けて1回接種
  • 4価:中学1年生の間に2ヵ月の間隔をおいて2回接種後、1回目の接種から6ヵ月の間隔を空けて1回接種
接種回数 計3回

※注意※ 接種対象から外れるとワクチン接種は有料となります

接種期間や対象年齢を過ぎると、上記のワクチン接種については自費(有料)となります。
詳しい料金についてなどのご質問やご希望される方は受付スタッフまでお問いあわせください。

任意接種のワクチンについて(有料)

以下のワクチンについては任意となるため、接種をご希望される場合には自費(有料)となります。

おたふくかぜワクチン
予防できる
感染症
おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)
標準的な
接種時期
  • 1歳以降から接種可能
  • 2回目は4週間以上あけて接種
接種回数 計2回
料金
(税込)
 
インフルエンザワクチン
予防できる
感染症
インフルエンザ
標準的な
接種時期
  • 生後6ヶ月から接種可能
季節性インフルエンザが流行する以前に接種を完了しておく必要があるため、接種推奨時期としては毎年10月頃に1回目を接種、およそ2~4週間(できれば4週間)空けて2回目を接種
接種回数
  • 生後6ヵ月~12歳 計2回
  • 13歳以上 計1回
料金
(税込)
 
髄膜炎菌ワクチン
予防できる
感染症
髄膜炎菌(A/C/Y/W-135,B)感染症
標準的な
接種時期
中高生の感染リスクが高いと考えられているため、春休みや夏休み、新学期の開始や全寮制の学校への入学などで新しい集団生活を控えた頃が接種推奨時期となります
接種回数  
料金
(税込)
 

病気に対する抵抗力が弱い乳幼児期のお子さんたち

乳幼児期は病気に対する免疫(抵抗力)が特に未熟であるため、さまざまな感染症にかかりやすい状態となっています。
子どもたちは実際に病気になることでそれに応じた免疫を獲得し、少しずつ病気に強い体に成長してゆきます。
しかしながら、低年齢のお子さんほど病気の進行はとても速く、それゆえ症状も重症化しやすいのが特徴です。
特にインフルエンザなどの強い症状をもたらす感染症は、罹患した後の診断・適切な治療に結びつけるスピードもとても重要となります。
当院では各種疾患に対して診断に必要となる検査なども幅広く取り扱っており、迅速なケアの実現に努めております。

ご予約方法について

ワクチンの予約については、LINEドクターでは無く、当院の公式LINEアカウントをお友達追加後にメッセージを頂くか、お電話にて直接ご相談下さい。
TEL:078-578-5488

接種時に必ずお持ちいただくもの

母子手帳・保険証・乳幼児医療費受給者証・記入済みの問診表
※体温はご来院前にご自宅で測ってお越しください。
※お子さんの着替えや替えのオムツなどが必要な場合にはご持参ください。

予防接種を受ける際の注意点

予防接種は体調の良いときにお受けください

発熱をはじめとする普段と違う症状が見られるときや、体調面に関して不安を生じられている場合には接種をお控えください。
予防接種の内容についてご不明な点がある場合には遠慮なく医師までお声がけください。

予防接種の記録を行うために必ず母子手帳をお持ちください

問診表は安全に予防接種をお受けいただくためにとても重要なものとなります。
正確にご記入ください。

接種後は医師の指示に従い、院内でしばらく待機ください

体調に変化や異常がみられないか、しばらく待機して様子を見守ってください。
ワクチンの種類や体調によっては、アナフィラキシーショックなど重篤な副作用が起きる可能性もあります。
小さなお子さんの場合には特に細かな観察が必要となりますので、接種後は医師の指示に必ず従うようにしてください。

接種部位を清潔に保ち、当日は激しい運動は避けた生活を心がけてください

特に発熱等の異常が見られなければ、通常通りお過ごしいただけます。
入浴も可能ですが、接種した部位を強くこすらぬようご注意ください。

子どもの病気はワクチンで防げるものが多くあります

乳幼児期に罹りやすいとされる疾患の種類は大変多く、中には生命を直接脅かすほどの非常に危険性の高い疾患もあります。
また、重症化すると深刻な合併症や後遺症が引き起こされる可能性も高くなるため警戒が必要です。
しかしながら、まだご自身で異変を察知することや、症状の程度や痛みなどをうまく言葉で表現することが難しい低年齢のお子さんたちに対しては、まずは周りにいる保護者の皆さんが協力して「病気にならない工夫」をしてあげることが大切です。

かけがえのないお子さんたちの健康を守る有効な手段のひとつにワクチン接種があります。
当院では乳幼児期に必要となる予防接種ワクチンを幅広く取り扱っております。
接種回数や接種間隔、対象年齢や公費負担の有無などもワクチンごとに細かくルールが異なっているため、何かわからないことなどございましたら当院の医師やスタッフまでどうぞお気軽にお声がけください。

病気の予防から治療まで、当院ではこれからも力強くご家族皆さんの健康をお支えしてまいります。

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